投資顧問IDの評判から違法○○業者とのつながりが発覚

私も、よく Yahoo！の広告で見かけるわ。合同会社スコールが運営している投資情報サイトよね。

そうね。インサイダー取引は

① 会社の関係者や、報道者（法令に基づく権限を有する者）、
　またはその情報を一番に知った人（第一次情報受領者）が
② 上場企業などに関する
③重要事実を知りながら
④重要事実が公表される前に
⑤その上場企業の株式の取引を行うこと

とされているから、この場合、投資顧問IDは第一次情報受領者にあたり、インサイダー取引が成立する可能性は高いんじゃないかしら。

その通りよ。例えばハッキリ伝えなくても「この株を買っておけば良いことがある」程度でも処罰の対象となり得るとされているわ。

そうよ。それに情報漏洩とも取れるこの行為においては、不正競争防止法の第21条：営業秘密侵害罪や、刑法第234条の威力業務妨害にあたる可能性もあるわね。

そうね。でもまぁ、投資顧問IDがこれらの法律違反に該当する情報を入手していれば、の話だけどね。

つまり、投資顧問IDがそんなスゴイ情報なんて持っていないということよ。

そうね。そうしたら今回は、投資顧問IDがそんなスゴイ情報を持っていない理由を、詳しく解説していくわね。

じゃあ解説するにあたって、まずは投資顧問IDの会社情報から見ていきましょうか。

そうね。冒頭で見せたサイトトップの電話番号と、違う電話番号になっているわね。

そうなのよ。でも、投資顧問IDのサイトができてから、まだ2年くらいしか経っていないのよね。

私も気になって調べてみたんだけど、この電話番号に対する評判を見つけたわ。まずは現在使われている03-6912-9463から紹介するわね。

それが、2017年ごろから「民事訴訟管理センター」という自称する機関から架空請求のハガキや封書が届く詐欺が確認されているみたいなの。

「貴方は総合消費料金未納のため訴訟を起こされそうになっています」
「プライバシー保護のため、必ずご本人から連絡してください」
といった内容と共に、「民事訴訟管理センター」の住所と電話番号が記載されているそうなのよ。

そういうことになるわね。それに、この電話番号について「パチンコのサクラ募集の会社から誹謗中傷の電話を受けた」との評判も寄せられているわ。

そうみたいね。こういうの、「打ち子詐欺」と呼ばれているらしいわ。

すごく不安になるわよね。そこでもう一つの電話番号03-4218-7443も調べてみたんだけど、違法な貸金業者の電話番号と合致したわ。

刑法第233条：信用毀損罪になる可能性もあるから、法律のプロがそんなことするとはとても思えないわね。

投資顧問IDに掲載されている電話番号を調査した結果の、あくまでも可能性の話だけどね。

そうね。提携する企業側にメリットがない上に、あまりにデメリットが多すぎるものね。

そうよね。投資顧問IDから有料情報を無理やり買わせるような勧誘や、上記のような架空請求詐欺などの電話が掛かってくるんじゃないかって思ってしまうわよね。

そうね……これはあくまで対策例のひとつだけど、有料情報を無理やり買わせるような勧誘の場合、

①電話が掛かってきても出ない、もしくは着信拒否に設定
→相手が出ないことにはお得意の話術も使えないでしょうから、まずは相手にしないことが大切ね。
→あまりにもしつこく電話が掛かってくる場合には、電話番号の変更なども視野に入れておくといいわね。

②もし出てしまった場合には、一切の勧誘を断る
→特定商取引法第17条において「断った人に電話勧誘をしてはならない」とされているわ。

また、しつこい勧誘など悪質性が高い場合には、留守番電話設定など利用して録音しておくと証拠になるわ。

もし仮にそんなことをしたら、電話だったとしても

刑法204条：傷害罪
人の体を傷つけた者は、10年以下の懲役または30万円以下の罰金。精神的苦痛による身体の生理的機能が毀損された場合にも成立する。

刑法222条：脅迫罪
自分や親族の、命や身体、自由や名誉、財産に対して危害を加える旨を告知し、人を脅した者は2年以下の懲役または30万円以下の罰金。

が適応される可能性があるわ。

それにもし違法貸金業者である場合には、暴力行為等処罰に関する法律の第1条において上記の罪がもっと重くなるわね。

その通りよ。もし仮に住所まで知られてしまっていても、実際に家まで押しかけてくる可能性は低いわ。その場で警察に通報されたら一発アウトだから。

あとは架空請求詐欺などの電話が掛かってきたら、

①電話が掛かってきても出ない、もしくは着信拒否に設定

②もし出てしまった場合には、これ以上個人情報を渡さない
→住所などの個人情報は絶対に渡してはダメよ。「もう一押しすれば騙されるかも」と思われてしまう場合があるわ。
→留守番電話設定など利用して録音しておき、証拠を残しておくと尚いいわね。

③悪質性が高い場合には最寄りの消費者センターに相談
→架空請求トラブルなど相談できる消費者ホットラインなどがあるから、こういった機関を利用するのも一つの手ね。

そうよ。こういった詐欺行為に対して、一人で悩まずご家族や友人や消費者センターなどに相談することが大切になるわ。

その通りよ。国から認可を受けている業者は金商番号というものを持っていて、サイトの目立つところや会社概要などにその番号を掲載しているわね。

それなんだけど、実は投資顧問IDって金融庁から警告を受けている無登録業者なのよ。

ちなみに、無登録で投資助言業を行った場合の罰則は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金となっているわ。（金融商品取引法第197条2号）

そうね。無登録業者は自分の利益しか考えていないから、違法行為にも手を染めている可能性があるし、関わっても百害あって一利なし……なんてことも少なくないわ。

そうね。投資顧問IDの評判を調査してみた結果、私もこのサイトはどうしてもお勧めしたくないわ。

そうね。違法業者は相手にしない、慌てない、屈しない、一人で悩まない、が大切になるわ。

それにしても、Yahoo！の広告やファイナンス掲示板には、こういった無登録業者が潜んでいるケースも少なくないわね。

そうね。私たちもこういった無登録業者を随時調査していくから、ぜひまた見に来てもらえると嬉しいわ。